なぜ漢方は面白いのか〜春、命の鼓動〜
昨日は「立春」。
一年の新しい幕が開けました🌼🌷
体調を崩しやすい、季節の変わり目
土用も明けましたよ。
土いじりももう大丈夫です♪
春は五行では「木」。
草木を象徴し、
萌え出ずる生命の震え
そして風、春雷。
万物の生じる時。
春生まれの私はドキドキワクワクしてしまいます♫
蝋梅(ろうばい)
という花をご存知ですか?
この寒い冬の中でも、梅や桜より早く
可愛らしい玉状のつぼみをつける、
蝋細工のように美しい花です。
蝋梅は、中国中部原産の落葉低木で
17世紀、江戸時代のはじめに中国から渡来しました。
梅に似たいい香りがする黄色い花を
うつむき加減に咲かせます。
その香りは、高貴な香りといわれ
香水などの化粧品や香料などにも用いられており、
鎮静作用、精神安定効果、空気清浄などのアロマセラピーの効果があります。
また、蝋梅には、薬効もあり
花やつぼみから抽出した生薬「蝋梅油(ろうばいゆ)」は
火傷、解熱、鎮痛、せきを鎮める効果もあるといわれています。
蕾の状態で茶の湯の席でいけられる茶花にも用いられ、
今の季節のお茶会で茶席の床の間に飾ります。
利休の言葉に「花は野にあるやうに」とあるように、
茶人は、季節の花を自然のままにいけることで、ミニチュアの自然から英気と癒しを得ていたのでしょうね。
また、英名は
「winter sweet」
花言葉は、
「先導」
「先見」
「慈愛」
「優しい心」
です。
前向きであったかい花言葉ですね💛
既に鎌倉のお寺や新宿御苑、国営昭和記念公園などで咲き始めています。
春の到来を告げる花なので
この花の甘い芳香の香りが漂ってくるのを是非楽しんで下さい♫
昨日は漢方の勉強会に参加してきました♫
漢方の理論の基礎を成す古代中国の書物、『黄帝内経』が書かれたのは約2200年前。世界最古の医学書と言われています。
その理論は陰陽五行説に基づき、
五行とは(👉陰陽について)
自然界にあるすべてのものに
木・火・土・金・水
の5つの要素を見出し、其々が助け合ったりブレーキになって移り変わっていくという思想です。
これら5要素ごとに、
季節の特徴や
体の病変の起こりやすい部位
精神的変化を
経験的に分類したものが下の五行色体表です。
『黄帝内経』が書かれた時代、医療は現在のように機械を用いたり、電子顕微鏡で細胞を見るなどの細かい分析を行っていませんでした。
その代わり、人が生きていることを「全体的に(ホリスティックに)」捉え、生命の営みを緻密に診ていました。そこで得られた知見が示すのは、人と自然の関係、臓器同士の結びつき、心と身体との関連・・など
病気だけを問題にするのではなく、その人の習慣や感情の傾向、食事、またはその人の住んでいる土地、季節などとの関わりから、総合的に診ていたのです。
人が健康で寿命をまっとうするためにはどのようにあるべきか、哲学の観点から病気を捉えていました。
これは最近、現代医学が目を向けはじめた「生活の質」(QOL)を高めるという発想ときわめて近いもの
QOLが大事なのは、戦後急激に人の寿命が延びたから。
これは日本人の平均寿命です。
昭和初期から急激に寿命が延びたのがわかります。
たしかに平均寿命は、赤ちゃんの死亡率が非常に高かったために短くなっている可能性もあるので、この影響を取り除いて比較するためには平均余命が重要となってきます。
では、江戸・徳川幕府における将軍の死亡時年齢を見てみましょう。
戦争も少なく、栄養・医療ともにその時代の一番良いものを提供されていたはずの将軍ですが、今と比べると短命でした。
*15人の没年齢(氏名、死亡年齢、死因)
初代 家康 75才、胃がん
2代 秀忠 54才、胃がん
3代 家光 48才、脳卒中(高血圧)
4代 家綱 40才、未詳
5代 綱吉 64才、はしか→窒息死
6代 家宣 51才、インフルエンザ
7代 家継 8才、急性肺炎
8代 吉宗 68才、再発性脳卒中
9代 家重 51才、尿路障害(脳性麻痺)
10代 家治 50才、脚気衝心(心不全)
11代 家斉 69才、急性腹症
12代 家慶 61才、暑気当たり
13代 家定 35才、脚気衝心(脳性麻痺)
14代 家茂21才、脚気衝心(心不全)
15代 慶喜77才、急性肺炎
いまでは克服されている病により命を落としているケースが多く見受けられますね。
つまり、ここ急激な50〜60年の間の医療や科学技術の進歩によって
長生きができるようになったのです。
しかし、今でも生活習慣病・認知症・がんなど健康に関する悩みは尽きず
健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間である健康寿命と平均寿命の間には、男性で約9年、女性で約13年の差があります。
身体に負担をかけず、自然のルールに習って健やかさを保持すること。現代の生活に足りないとされている、まさにその要点を教えてくれる『黄帝内経』。
いかに長く生きるかではなく、
いかに楽しくワクワク元氣に生きるか。
それを教えてくれるのが漢方なんです😊
因みに家康は75才と長生きですが、
彼は漢方大好き健康オタクでした!
中国から『本草綱目』という生薬1892種類が載った本が家康に献上され
経済の発展とともに、
それまで貴重で高価だった生薬が民間へ流通し始めたそうです。
漢方と西洋医学、他にも沢山物差しがあります。
大切なのは、薬局に来てくださる方が笑顔になって帰って貰えること。
その為に勉強し続ける。
これが私のミッションだと思っています❗️(立春の抱負🌼)
人生が
毎日が
気づきとドキドキにあふれた、
面白いものでありますように🍀☺️